出産で実家や義実家にお世話になったあと、「お礼を渡したいけど、どんな封筒を選べばいいの?」と迷う方は多いもの。
感謝の気持ちをきちんと伝えるには、封筒や表書きなど“見た目のマナー”も大切です。
この記事では、里帰りお礼に使う封筒の選び方、表書きの書き方、金額相場、のし袋の使い方までわかりやすく解説します。
文例やお礼状の書き方ではなく、「お礼を包むときの形式マナー」に特化した内容です。
心のこもった“ありがとう”を、正しい形で届けましょう。
里帰りお礼の基本マナー

里帰り出産におけるお礼の重要性
里帰り出産は、家族の支えがあってこそ安心して過ごせる貴重な時間。
その感謝を「お礼」という形で表すことは、礼儀であると同時に、これからの関係を温かく保つための大切なステップです。
たとえ実の両親であっても、形式を整えることでより誠意が伝わります。
お礼のタイミング
お礼を渡すのは、自宅へ戻るタイミングが理想です。
退院後すぐ〜1か月以内、遅くともお宮参りまでに済ませるのが目安。
直接会えない場合は、丁寧な手紙やカードを添えて郵送しても失礼にはなりません。
感謝の言葉を添えるだけでも、印象は大きく変わります。
お礼の表書きと封筒の選び方
表書きには「御礼」または「内祝」を使います。
出産でお世話になったお礼なら「御礼」、出産祝いのお返しなら「内祝」が適切です。
封筒は白無地または淡い色のものを選び、華美な柄やキャラクター入りは避けましょう。
封筒ひとつにも「清潔感」や「誠実さ」が表れます。
里帰りお礼の金額相場

現金とギフトの目安
実家へのお礼は5,000円〜20,000円程度、義実家へのお礼は10,000円〜30,000円程度が一般的です。
長期滞在や家事・育児のサポートを多く受けた場合は、相場よりやや多めに。
現金が堅苦しく感じる場合は、お菓子やフルーツ、カタログギフトを添えると柔らかい印象になります。
義両親へのお礼の具体例
義実家へは、新札を紅白蝶結びののし袋に包んで渡すのが基本です。
手渡しの際は「このたびは本当にありがとうございました」と一言添えるだけで十分。
郵送する場合は、手書きのメッセージカードを同封しましょう。
お菓子やカタログギフトの選び方
実家には親しみやすい洋菓子やコーヒーギフト、義実家には上品で落ち着いた和菓子や茶葉が人気です。
迷ったときは、選ぶ楽しみがあるカタログギフトが万能。
予算に合わせて贈りやすく、形式ばりすぎない点も魅力です。
封筒の書き方ガイド

のし袋の種類と使い方
出産のお礼には「紅白蝶結び」ののし袋を使用します。
何度でも結び直せることから、“何度あっても喜ばしいこと”を意味します。
結婚式などで使う「結び切り」は避けましょう。
お札は人物の顔を上向き・表側にして入れるのが基本。
中袋がある場合は、金額を旧字体で記入します(例:金壱萬円)。
封筒に書く内容と注意点
表書きの上段には「御礼」または「内祝」、下段中央には差出人の名前(夫婦連名可)を記入します。
筆ペンや毛筆を使用し、濃い墨でゆっくり丁寧に書きましょう。
封筒の裏面には住所と氏名を記載。
のし袋を入れる際は、折り目が上・表向きになるように揃えます。
子どもと一緒に贈る場合
封筒の名義は世帯主(夫)を主にしますが、お子さんの名前を添えることでより温かみが増します。
「〇〇・△△・赤ちゃんの名前」といった連名もOKです。
メッセージカードを添えるひと工夫

一言で伝わる感謝の文例
お金や品物だけでは伝わりにくい「気持ち」を補うのがメッセージカードです。
形式にとらわれすぎず、素直な言葉で書くのが一番心に残ります。
例:
- 「おかげで安心して出産できました。本当にありがとうございました。」
- 「温かい支えを忘れません。これからもよろしくお願いいたします。」
- 「母子ともに元気です。感謝の気持ちを込めてお渡しします。」
数行でも十分。
丁寧に手書きすることで、思いが伝わります。
里帰りお礼のケーススタディ

実家に里帰りした場合
実家へのお礼は、あまり堅苦しくならなくてもOK。
白い封筒に「御礼」と書き、現金またはお菓子を添えて「ありがとう」と手渡すだけで気持ちは十分です。
義実家へのお礼
義実家には、少しフォーマルな印象を意識しましょう。
紅白蝶結びののし袋に新札を入れ、「御礼」と表書きをして手渡すのが最も丁寧。
郵送する際は、短いお礼状を同封すると好印象です。
親戚・友人へのお礼
親戚や友人には、現金よりも気軽な贈答品+メッセージカードがおすすめ。
「赤ちゃんが元気に生まれました。支えてくれてありがとう。」と添えるだけで、心のこもった印象になります。
お礼を省略した場合の影響

お礼しないことで生まれる誤解
産後の忙しさで後回しになりがちですが、お礼を省略すると「感謝していないのかな」と誤解されることも。
形式的でも「ありがとう」を形にすることで、良好な関係が続きます。
感謝を形にすることの大切さ
お礼はお金や品物の大小ではなく、気持ちの表現そのもの。
封筒や言葉に込めた想いこそが、相手にとって一番うれしい贈り物です。
小さな一歩が、長く温かな信頼関係へつながります。
よくある質問(FAQ)

Q. 里帰りお礼は必ず必要?
A. 義務ではありませんが、支えてくれた家族へ感謝を形で伝える人が多いです。
「してもらって当たり前」と思われないよう、丁寧に伝えるのが大人のマナーです。
Q. 現金以外のおすすめギフトは?
A. 高級菓子・フルーツ・コーヒーセット・カタログギフトなどが定番。
相手の好みがわからないときは、選べるギフトが失敗しにくいです。
Q. のし袋を使うときの注意点は?
A. 紅白蝶結びを選び、名前は夫婦連名にするのが一般的です。
お札は顔を上向きに揃え、中袋の金額を旧字体で書きましょう。
まとめ:封筒マナーで「ありがとう」を美しく包もう

お礼の封筒やのし袋は、ただの形式ではなく、感謝を丁寧に包むための心づかい。
たとえ家族間であっても、封筒の選び方ひとつで印象は大きく変わります。
「ありがとう」を形にするその一手間が、これからの家族関係をよりあたたかく、心地よいものにしてくれるはずです。

